綴る人。

日々の感情を綴る。

風景に何を問う。

妻と結婚する前、一緒に生活をしようと同棲を始めたとき、たまに自販機まで一緒に歩いてジュースを買いに行っていた。自販機に着くまでには小さな橋があって、その近くに蛍の住処があった。5月あたりになると、川のところに生えている草に蛍が住み着いており、淡い光を放っていた。妻と一緒に綺麗だなぁとか言いつつ、その風景を楽しみにしていた。

 

最近その橋まで蛍の住処を見に来たが、どんどん草が刈られているらしく、蛍は1〜2匹くらいしか見られず少し寂しい気持ちになった。

蛍の姿が少なくなっているのはもしかすると今年だけかもしれない。しかし、環境の変化が進んでいる事は間違いないだろう。

 

蛍の住処を取り戻そうとか、そんなことを叫ぶ勇気はないし熱量もない。ただただ傍観しながら蛍を眺めている。

来年はもっと多くの姿が見られればと思いながら、私の意志のようにゆらゆらと揺蕩う光は、いつまで続いてくれるのだろうか。